2013年1月31日木曜日

#5 Amsterdam(4)

アムステルダムのお昼です。昼からマーケットへ向かいました。場所はNoodermarkt。




注目はこの古本屋でした。とにかくグラフィックデザイン関連が多かったです。常連客がさっき買った掘り出し物を店主に自慢しに来ていたり、ゆるい空気が流れていました。

お腹も空いてきたので、早々とマーケットを後にし映像センターeye(アイ)に移動します。このセンター中央駅からとても近いのですが、移動はなんとフェリー。


強烈なルックスです。以下、外観。




快晴です。しかしこのeyeがとても居心地が良く、結局夕方まで館内で過ごしました。今回の目当ては映像作家オスカー・フィッシンガーの回顧展。2012年の夏頃はスタンリー・キューブリックの「時計じかけのオレンジ」から「シャイニング」や「2001年宇宙の旅」等の数々の名作の当時のポスターや制作現場の写真、舞台小物などを見ることが出来る展覧会も開催していたそうです。



こちらもとても印象深い作品群でした。その後は昼食をeyeのカフェで。

砂糖までフィッシンガーです。細部への徹底的なこだわり。この映像センターeyeは映画好きにとっては夢のような場所です。その後は映画を一本観ました。「ライク・サムワン・イン・ラブ」、アッバス・キアロスタミ監督です。この映画日本で撮影されていてキャストも全員日本人です。2012年の9月に日本でも公開されていますが、見逃してしまい無性に日本語の映画が観たい気分にもなっていたのでちょうど良いタイミングで観ることが出来ました。ストーリーやキャスティング、空気感も含めて好きな映画でした。この監督の映画は劇中の音がとても好きで、毎回音に着目して鑑賞していますが今回もまた素晴らしい音の演出でした。

劇場はとにかく赤かったです。名残惜しいですが、eyeを去ります。飛行機の時間ギリギリまで滞在していた為、この写真を撮ったあとはとにかく走ってます!もう次はしないと決意しました。帰ったあと、収集したフライヤーを机に並べました。美しき印刷物たち。以上アムステルダム報告でした。






2013年1月29日火曜日

#4 Amsterdam(3)

 会場の熱気でガラスが曇っています。こちらはTheo Eissensというアムステルダム出身の作家の個展のオープニングでした。
今回はなんとコンサートもありました。様々なアンティーク楽器を駆使しての前衛的な演奏と作家自身による詩の朗読。言葉は分かりませんが、音として楽しむことが出来ました。時折、笑い声も聞こえ作家の人徳が伝わるような会場風景。
3,40分で会場を後にし、近所のギャラリーにも人が続々と。若手作家2人による展示が始まったようです。展示タイトルは「Double Debut」

Timothy Zwitser
Anniek Mol
この後は夕食を済ませ、メインイベントへ。夜はまだまだ続きます。


盛り上がっている店はメモがてら店名をぱちり。この日は土曜日、街はとても賑わっていました。そして22時からの展示。これは正に別世界でした。


会場はNew Art Space Amsterdam(NASA)と呼ばれるところで、スペースも広く映画館並みのスクリーンも地下にありほとんど美術館と呼んでいい規模でした。ヨーロッパでは主に美術館(Art Museum)とKunsthal(国によって呼び名が違いがあります)とギャラリーでアートを見ることが出来ます。この違いについてはもう少し詳しく調べてみたいので追って報告します!





このイベントは「The Dark Universe」(ダーク・ユニバース)というタイトルで、科学者や理論家や演奏家などが集まったSonic Acts(ソニック・アクツ)という団体が主催しています。1月の展示から始まり、2月には美術館や劇場を使ってのパフォーマンスが催されます。こちらが今年版のホームページです。http://2013.sonicacts.com/
ここからはOT301というライブ会場へと向かいます。大学の校舎のような建物でした。

Cut Hands、30年以上パフォーマンスを続けている大ベテランです。圧巻でした。


Peter Swanson、観客側にステージを移してのパフォーマンスもありました。場内の熱気が一気に上がります。



1番観たかったRaimeが午前2時に現れました。そのセンシティブル過ぎる音と映像の演出に感動しました。正にBlackest Ever Black(ブラッケスト・エヴァー・ブラック、未だかつてなく黒い)というレーベルを体現しているアーティストだと思います。こんな隙がないパフォーマンスは中々観たことがありません。終わったあと、写真右のメンバーに声をかけました。日本の現代音楽家、小杉武久のファンだそうで日本への熱い思いを語ってくれました。遠い外国でこういう話が出来るのはとても良い機会です。
この日の就寝は午前5時、起きたのは勿論昼前でした。